40代での転職は、多くの人にとってまさに地獄かと思えるような現実が待ち受けています。
その理由は、求人の少なさ、希望年収とのギャップ、年齢に対する偏見など、さまざまな困難が立ちはだかるからです。
しかし、このような困難に直面しても、転職を成功させるための方法は存在します。
そこで本記事では、40代が直面する転職の現実と、それを乗り越えるための実践的な心得をご紹介していきます。
実際に40代で転職活動をやってみた筆者の体験も交えているので、40代でも転職を成功させたい!という人は、ぜひ参考にしてください。
月100時間を超える残業が嫌になり、現在の通信会社に入社。しかし2年おきの転勤地獄にハマってしまい、40代ながら転職活動を再開しました。本ブログでは、仕事の悩みや副業について語ります。
40代の転職は地獄と言われる由縁
40代になったとしても「あぁ。この会社辞めたいなぁ」と思うこともあるでしょう。
しかし40代の転職では、20~30代の頃には思ってもみなかった地獄が待っています。
実際に40代の転職が厳しいというデータは、厚生労働省が発表の「令和4年 雇用動向調査結果の転職入職者の状況」にも記載されています。
年代 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
19歳以下 | 19.9% | 18.9% |
20~24歳 | 14.7% | 14.7% |
25~29歳 | 15.3% | 14.1% |
30~34歳 | 9.5% | 14.0% |
35~39歳 | 7.7% | 10.7% |
40~44歳 | 5.7% | 9.6% |
45~49歳 | 5.4% | 10.0% |
50~54歳 | 5.1% | 9.6% |
55~59歳 | 5.7% | 7.3% |
年代が上がれば上がるほど、転職している人の割合が減っています。
そこで、40代の転職が地獄だと言われる具体的な理由を5つほど解説していきます。
転職エージェントに登録できない
40代の転職希望者は、転職エージェントから登録をお断りされることがあります。
これは転職エージェントが求める転職希望者の年代が20~30代であり、40代では費用対効果が薄いと敬遠されてしまうのが原因です。
「ご紹介できる案件がありません」と転職エージェントから悲しいメールが届きます。
ただし、絶対に転職エージェントに登録できないというわけではありません。
事前にあなたのキャリアやスキルを棚卸ししておくことで、転職エージェントに登録できる確率を高めることができます。
転職エージェントに登録できない理由については、こちらの関連記事でご確認ください。
40代向けの求人が少ない
これから転職活動を始める40代の人は、転職エージェントの紹介案件や転職サイトに40代向けの求人が少ないと感じるはずです。
特に転職サイトの求人情報では、20~30代に向けられているものが多く、明らかに40代は眼中にないといったものばかりになります。
実際に筆者も40代の転職では、転職サイトの求人には応募しませんでした。
そのため40代の転職活動では、転職エージェントやハイクラス転職サービスなどを賢く使いこなすスキルが必要になってきます。
また20~30代の転職活動よりも、情報を自分から取りに行くという姿勢が大事になります。
転職エージェントの賢い使い方については、こちらの関連記事がおすすめです。
希望年収とのギャップがある
40代ともなると生活の変化や家族の事情、キャリアの積み重ねにより、企業に求める年収もドンドン上がってきます。
しかし実際の転職市場を見てみると、転職希望者が求める年収と企業が想定する年収とで、ギャップが生じることも少なくありません。
40代で内定をもらいましたが、現職から100万円も低い年収を提示されました‥。
しかし企業が本当に欲しい!と思われる人材であれば、希望額の満額回答とはいかないまでも妥協ラインまでは持っていくことは可能です。
加えて福利厚生や職場環境、キャリアアップの可能性なども考慮することで、希望年収とのギャップも埋めることができます。
40代という年齢による偏見との戦い
特定のキャリアやスキルやを持っていても、40代という年齢の壁を感じることがあります。
企業担当者は40代になると、柔軟性がない・新しい知識の習得が遅い・会社に馴染めないのでは?という固定観念を持っているためです。
成長の余白という意味でも、20~30代が求められているという事実があります。
しかし、40代には経験や豊富な知識、人間関係の築き方などをアピールすることで、20~30代との差別化をはかることは可能です。
またこれまでの経験や知識に頼りすぎず、継続的に新しい学びを続けていくことで、年齢による偏見を覆すことができるでしょう。
転職後にも地獄を味わう可能性がある
40代での転職活動が無事終わっても、新しい職場に地獄が待っている場合があります。
- 面接で聞いていたことと話が違う
- 転職先の職場環境に馴染めない
- 20代の上司のやり方に納得できない
当然、転職すれば今までの職場とはやり方や雰囲気もガラリと変わるはずなので、今まで通りが通用しないことが多々起きるでしょう。
事前にいくら確認していても、実際に勤めてみないとわからないことが多いです。
そのため40代で転職をする場合には、柔軟性と寛大性を身に付けておく必要があります。
転職した後に「こんなはずではなかった」と後悔しても、さらに厳しい現実が待ち受けることになってしまいます。
40代の転職を勝ち抜く5つの心得
40代になってから転職活動を始めると、地獄のような現実を味わうことになります。
だからと言って、40代では転職ができないわけではありません。
そこで、40代でも転職を成功させるための5つの心得をご紹介していきます。
自分の強みやスキルを確認する
40代は20~30代と比べて、これまでの経験や知識、スキルが大きな強みとなります。
これら自分の強みやキャリアを正確に把握することで、年齢による偏見に負けずに転職活動を有利に進めていくことができます。
- マネジメント経験がある
- 新規事業に携わったことがある
- 毎年売上の目標は必ず達成している
- 同じミスを2度と繰り返さない
- 職場の雰囲気を明るくできる
自分の強みやスキルと言っても大げさに考える必要がなく、意識しなくても人より成果が出しやすいものから考えるのがおすすめです。
もっと簡単に自分の強みやスキルを知りたければ、自己分析ツールを活用しましょう。
自分の強みやスキルを簡単に確認し、転職活動を絶対に有利に進めたいと思う40代の人は、こちらの関連記事を必ず確認してください。
複数の転職エージェントを利用する
40代の厳しい転職市場では、複数の情報源を持っておくことが重要です。
それぞれの転職エージェントでは異なる求人情報を持っているため、複数社に登録することでより多くの情報が手に入ります。
転職エージェントのキャリアアドバイザーによっても、考え方が全然違いますよ。
40代の転職活動においては情報や知識を増やすことは効果的な戦略の1つであり、あなたの価値を高めることにも繋がります。
40代の筆者でも登録できた転職エージェントが知りたい人は、関連記事をご確認ください。
希望条件に優先順位を付ける
40代の転職では、今回の転職で実現したいことに優先順位を付けておきましょう。
すべての希望条件が叶えられるほど、40代の転職は甘くありません。
・年収を上げたい!
・仕事のレベルを上げたい!
など、箇条書きで順位付けするのがおすすめです。
希望条件に優先順位を付けておくと、応募する企業の選定にも役立ち、転職理由が明確になるので面接対策にもなりますよ。
応募書類の添削や面接対策をしておく
地獄のような40代の転職では、応募書類の添削や面接対策をしておくことは必須です。
大手転職エージェントには、応募書類の添削や模擬面接が無料で受けられるサービスがあるので、絶対に依頼しておきましょう。
応募書類の添削をしてもらってから、書類通過率が上がってきました。
たくさんのライバルの中から選んでもらうためには、応募書類や面接での発言内容を磨いておく必要がありますよ。
内定がでなくても焦らない
地獄のような40代の転職では、いちいち落ち込まないメンタル強化をしておきましょう。
20~30代では転職活動の期間が3ヶ月程度と言われていますが、40代では半年以上もかかるケースがほとんどです。
年代別で見ると、年齢が高い方が、転職までに時間がかかることが多いようです。
ビズリーチの転職コラム
「1カ月~3カ月未満」と回答した20代は46.2%だったのに対し、50代では27.7%にとどまりました。
応募してもほとんどが不採用になるので、書類通過したときは逆にビックリしました。
長期的視点を持つことが、40代の転職活動には必要なスキルになります。
転職成功者からのアドバイス
40代の転職で失敗をすると取り返しがつかなくなり、その後の人生が積んでしまいます。
そんな地獄を味わらないためにも、40代の転職で絶対にやめておくべきことを解説します。
転職先が見つかってから退職する
40代で転職をする場合には、転職先が見つかる前に現職を退職するのはやめましょう。
40代の転職は長期戦が予想されるで、必ず現職を続けながら転職活動を進めてください。
貯金が減ってくると、めちゃくちゃ焦ってきます。
現職で生活費を担保しながら、新しい転職先を見つけていきましょう。
家族に転職することを相談しておく
40代に限らずの話ですが、家族に相談せずに転職を進めるのはやめましょう。
仕事を変えるということは年収をはじめ、これまでの環境がガラリと変わってしまいます。
例えば転勤がある会社だったら、将来的に単身赴任や引越しなどがあり、家族に大きな影響を与えてしまいます。
転職を成功しても家族がバラバラになってしまったら、意味がありませんよね。
転職活動を始める前に、1度家族と今後の人生を相談してみましょう。
本当に転職が必要かを判断する
40代では、今の会社が嫌だ!という理由だけで転職するのはやめましょう。
100%満足できる会社なんてものはないので、どんな会社でも嫌なことがあって当たり前です。
前の会社の方が良かった!と思っても、後の祭りです。
40代では今の仕事やポジション、今後の人生を冷静に・客観的に見極めてから、転職活動を始めるようにしましょう。
まとめ
40代の転職が地獄である由縁は、、
- 転職エージェントに登録できない
- 求人の数が圧倒的に少ない
- 書類選考が通らない
- 年収が折り合わない
- 上司が年下の可能性がある
の5つが主な原因となります。
実際に筆者も40代で転職活動をしましたが、「これは地獄だ!」と感じたことは多々ありました。
しかし転職への強い意思とやり方次第では、40代でも諦める必要はなく、新しい環境に挑戦することは可能です。
実際に筆者も、40代で内定を獲得できました!
まずは現職を冷静・客観的に分析し、転職することで解決できる課題であれば、ぜひ挑戦してみてくださいね!