- 転勤を拒否したら退職するしかない?
- 転勤を拒否できる正当な理由はない?
- 転勤のメリット・デメリットとは?
この記事を読めば、こんな悩みが解決します!
サラリーマンとして生きていく以上、会社の指示・命令は絶対です!
その中でも特に重い指示・命令が、転居を伴う「転勤」と言えます。
住み慣れた場所から強制的に引き離され、知らない土地に飛ばされる。
筆者はこれまで3度の転勤を経験しましたが、未だに転勤には慣れません。
そんな転勤を拒否するなら、退職も覚悟をする必要があります。
- 転勤を拒否した人が退職する理由
- 転勤を拒否できる正当な理由
- 転勤のメリット・デメリット
本記事を読んで、転勤の辞令に対して、冷静な判断ができるようにしておきましょう。
転勤を拒否した人が退職する理由
転職を拒否した人は、なぜ会社に留まらずに退職することを選ぶのでしょう。
- 減給や降格・懲戒解雇の可能性がある
- 昇進や出世の可能性が低くなる
- 会社に居づらくなってしまう
今の会社で働きたいなら、転勤を拒否しても何1ついいことはありませんよ。
減給や降格・懲戒解雇の可能性がある
転勤を拒否した社員には、減給や降格・懲戒免職の辞令が下りる可能性があります。
職務規定に「転勤をさせる場合がある」などの記載があれば、転勤を拒否すること=就業規則に違反することになるからです。
転勤を断れるという事例を作ってしまえば、ほかの社員にも影響がでますからね。
実際には減給や降格・懲戒免職にならなくても、会社側から退職を促されたりするので、転勤拒否→退職を選ぶ人が多いのでしょう。
昇進や出世の可能性が低くなる
転勤を拒否した場合、会社に残っても昇進や出世の可能性が圧倒的に低くなります。
会社側は会社の指示に従順な社員を高く評価し、主要ポジションを与えていきたいと考えるのは、至極当然のことです。
指示に従えない社員を昇格させたら、組織が崩壊する危険がありますからね。
その結果、転勤を拒否すると昇進や出世ができなくなるので、退職を選ぶ人が多いと言えます。
会社に居づらくなってしまう
転勤を拒否した場合には、周囲の視線に耐えられずに、会社に居づらくなってしまいます。
直属の上司からは「面目を潰された社員・わがままな社員」として扱われ、代わりに異動になった社員からは「あなたのせいで自分が犠牲になった」と恨まれることもあるでしょう。
それでなくても、転勤を断ったという後ろめたさがありますからね。
その結果、会社に居づらくなってしまい、退職の道を選ばざるを得なくなるというわけです。
あまりにも対応がひどい場合には、「労働施策総合推進法(2)精神的な攻撃」を受けたとして、訴えることも可能です。
転勤を拒否して退職する場合、自己都合の扱いになる
転勤を拒否して退職する場合には、ほとんどの場合で自己都合の扱いになります。
自己都合の退職では、金銭的に大きなデメリットがあるので注意が必要です。
- 退職金は満額支給されない
- 失業手当も減額される
- 失業手当がすぐに給付されない
離職中でも生活費はかかるので、退職後にもらえるお金を把握しておきましょう。
自己都合の場合、退職金は満額支給されない
自己都合による退職の場合には、退職金が満額支払われることはありません。
新しい人材の確保や教育に経費がかかるため、退職する社員にも一部の費用負担が求められます。
退職金の平均値
会社都合 | 1300万2000円 |
自己都合 | 414万4000円 |
参考出典:令和元年退職金、年金及び定年制事情調査(結果の概要)p6
会社都合と自己都合の退職では、支給される退職金に3倍程度の開きがあります。
転勤を拒否して退職する場合には、退職金に過度な期待をすることは禁物です。
自己都合の退職の場合には、失業手当も減額される
自己都合の退職の場合には、もらえる失業手当が50~80%に減額されてしまいます。
失業中でも食費や家賃、強いては住民税の徴収もあるので、在職中と同様の生活はできません。
一人暮らしでも、食費と家賃の支払いだけで失業手当がなくなります。
転勤を拒否して退職する場合には、ある程度の貯金を持っておきましょう。
自己都合の退職の場合には、失業手当がすぐに給付されない
自己都合の退職の場合には、失業手当が給付されるまでに、2ヶ月間の待機期間があります。
前職の会社から「離職票・退職証明書」の連絡が遅かったり、ハローワークへ失業手当の申請が遅れると、さらに給付開始は遅れていきます。
手続き完了までに1ヶ月程度がかかるので、失業手当がもらえるのは実質3ヶ月後になると考えておきましょう。
転勤を拒否して退職する場合には、少なくとも年収の半分程度の貯金があると安心です。
2020年10月1日より、失業手当の給付開始までの待機期間が、3ヶ月間から2ヶ月間に短縮されました。
転勤を拒否できる正当な理由
転勤を拒否できる正当な理由を解説します。
- 育児や家族の介護がある
- 就業規定に転勤の記載がない
- 会社側の職権乱用の疑いがある
筆者は今の会社で2度転勤を断りましたが、正当な理由であったために、減給も降格もされませんでした。
育児や家族の介護がある
育児や家族の介護がある場合には、転勤を拒否する正当な理由になります。
例えば家族に重病人がいる場合には、転勤によって社員およびその家族に大きな不利益が生じるため、転勤を拒否することが可能です。
会社側が社員を転勤させる場合、社員の家庭環境も考慮する必要があります。
(労働者の配置に関する配慮)
第26条 事業主は、その雇用する労働者の配置の変更で就業の場所の変更を伴うものをしようとする場合において、 その就業の場所の変更 により就業しつつその子の養育又は家族の介護を行うことが困難となることとなる労働者がいるときは、当該労働者の子の養育 又は家族の介護の状況に配慮しなければならない。
引用元:育児・介護休業法
ただし、すべての会社が社員の家庭環境を考慮してくれるとも限らないので、注意が必要です。
就業規定に転勤の記載がない
就業規定に転勤の記載がない場合は、転勤を拒否する正当な理由になります。
就業規則はいわば会社のルールブックであり、就業規則に記載がない指示事項には従う必要がないからです。
入社前に転勤ができないことを伝えていた場合や、勤務地を限定した条件で入社している場合でも同様です。
就業規則に転勤の記載がない場合には、自信をもって転勤を拒否しましょう。
会社側の職権乱用の疑いがある
会社側の職権乱用の疑いがある場合には、転勤を拒否する正当な理由になります。
短期間に転勤が繰り返される場合や、退職を強要される場合には、転勤を断ることも可能です。
第一章 総則 第三条
5 労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはならない。
引用元:労働契約法
あまりにも転勤が多い場合には、筆者のように転勤を拒否してみてもいいでしょう。
厚生労働省から「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」のガイドラインも出ていますが、最終的には自分の人生は自分で守るしかありません。
明らかに理不尽だと思われる転勤の場合には、退職覚悟で拒否することも大切です。
転勤で得られるメリット
できれば転勤を受けずに過ごしたいものですが、かと言って転勤には100%デメリットしかないというわけではありません。
転勤を受けることで、得られるメリットも確認しておきます。
- 異動先の家賃に住宅補助が適用される
- 昇進や出世コースに乗りやすくなる
- 新しい土地を知ることができる
転勤をすることでしか得られないメリットもあります。
異動先の家賃に住宅補助が適用される
転勤のメリットの1つに、異動先の家賃に住宅補助が適用されることが挙げられます。
住宅補助が適用されることで、毎月の支出の大半を占める家賃の比率が大幅に下がります。
筆者の場合では家賃の半分が会社負担になったので、使えるお金が一気に増えました。
収入を増やしたいのであれば、転勤を拒否して退職せずに、転勤を受けることをおすすめします。
さらにインターネット無料の賃貸物件を選べば、毎月の通信費用も削減できます。
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昇進や出世コースに乗りやすくなる
転勤の打診がある社員は、会社からの評価が高い傾向にあります。
現在のポジションから、さらなる飛躍を期待されているからこそ、転勤の打診があるわけです。
筆者も転勤した結果、エリア責任者になりました。
転勤を前向きに受け止めることで、新たなポジションの責任者になりやすく、昇進や出世コースに乗ることができるでしょう。
新しい土地を知ることができる
転勤をすることで、新しい土地の文化を深く知りことができます。
その土地の観光スポットなどにも気軽に立ち寄ることができ、旅行では味わえないその土地ならではの文化をより深く理解することができました。
関西に転勤したときは、大阪の道頓堀や神戸、京都巡りをしていました。
「住めば都」と言いますが、今では大阪は第二の故郷と感じています。
転勤を受け入れたときのデメリット
転勤で生じるデメリットも解説していきます。
- 人間関係がリセットされてしまう
- 新しい環境に慣れるのが大変
- 帰省するのにお金がかかる
良くも悪くも転勤ですべてが変わります。
人間関係がリセットされてしまう
転勤のデメリットの1つに、人間関係がリセットされてしまうことが挙げられます。
どれだけ仲が良かった人でも、物理的な距離が離れることによって、心の距離感も徐々に広がってしまいます。
さらに転勤先で新しい人間関係を作るにも時間がかかるので、転勤直後は休日の過ごし方に困るでしょう。
転勤直後は、SNSなどで転勤前の友人たちが楽しそうにしているのを見て、無性に寂しくなっていました。
人間関係がリセットされてしまうことが、転勤の最大のデメリットと筆者は感じます。
新しい環境に慣れるのが大変
エリアをまたいだ転勤の場合、新しい環境に慣れることが大変です。
筆者の場合は関東から関西に転勤をしましたが、言葉の違いや文化の違いに戸惑いました。
「関東弁ってなんか冷たく聞こえるんやけど!」と、よく言われました。
「郷に入っては郷に従え」とのことわざもありますが、新しい環境に自分を馴染ませる努力が必要になります。
帰省するのにお金がかかる
実家から遠く離れたエリアに転勤になると、帰省をするときにお金がかかります。
関東に住んでいたときは往復1,000円ちょっとでしたが、関西に転勤してからは1回の帰省で30,000円以上のお金が消し飛びます。
移動時間も長くなるので、帰省が億劫に感じることも…。
さらに家族に万が一が起こった場合でも、すぐに駆け付けられる距離ではないので、不安に感じることも多くなりました。
転勤を拒否して退職するなら、転職活動を始めましょう!
転勤を拒否して退職をする場合、すぐにでも転職活動を始める必要があります。
突然の話で転職先も決まっていないため、時間的余裕がまったくないためです。
- 職務経歴書を作成する
- 転職エージェントに登録する
- 自己分析ツールを利用する
無職期間が長くなると、転職活動で不利になったり、焦りにつながります。
職務経歴書を作成する
転勤を拒否して退職するなら、まず初めに職務経歴書を作成しましょう。
職務経歴書の作成にあたっては、これまでの職歴や実績を棚卸しする必要があります。
職務経歴書の出来栄えによって、書類通過率が大きく変わります。
転職活動でもっとも重要な書類になるので、できるだけ時間をかけて職務経歴書をまとめていきましょう。
転職エージェントに登録する
職務経歴書が完成したら、次に転職エージェントに登録をします。
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転職エージェントの登録と同時に、転職サイトの自己分析ツールも利用しましょう。
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中でも「ミイダス」のコンピテンシー診断は、超優良級の自己分析ツールと言えます。
- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
SPIのように、自分の性格が事細かく分析できます。
▼ 自己分析ツールを使うなら ▼
まとめ
正当な理由がない上で転勤を拒否するなら、退職を覚悟する必要があります。
- 減給や降格・懲戒解雇の可能性がある
- 昇進や出世の可能性が低くなる
- 会社に居づらくなってしまう
今の会社を辞める理由がなければ、転勤を受け入れることをおすすめします。
転勤を受け入れたことで出世コースに乗ることができ、あなたの活躍の場が広がることでしょう。
しかし、どうしても今の場所から離れたくないのなら、転勤を拒否して退職するしかありません。
今の会社に未練は残りますが、時間的な余裕がないので、さっさと転職活動を始めるべきです。
- 職務経歴書を作成する
- 転職エージェントに登録する
- 自己分析ツールを利用する
ただしどちらを選んでも人生が大きく変わることになるので、冷静に状況分析をした上で判断することが重要です。
まずは会社と話し合い、あなたが納得できる方法を選びましょう!